英語の知識㉒使役動詞

こんにちは。

 

今日は高校文法の代表格、「使役動詞」について

 

学校や塾のテキストとは違った観点から紹介していきたいと思います。

 

先に言っておきますが、

 

大事な単元なので

今回の記事は長いですよ( ;∀;)ゆるちて

 

 

「使役」というのは簡単に言えば

 

「相手に何かをさせる、してもらう」

 

ということです。

 

「トムにコンピューターを直してもらう」とか

 

「息子に買い物に行かせる」とか

 

そんな感じ。

 

 

この「使役動詞」の大体の説明としては、

 

①使役動詞には「make,have,let」の3つがある。

 

 

②それぞれ基本の形は

 

「make,have,let+O(目的語)+do(原形不定詞)」

 

 

③「make>have>let」の順に使役の強さが変わる

 

・I made Tom fix my computer.

(私は(無理やり)トムにコンピューターを直させた)

 

・I had Tom fix my computer.

(私はトムにコンピューターを直してもらった)

・I let Tom use my computer.

(私はトムにコンピューターを使わせてあげた)

 

 

④「get」のみ「get+O+to 不定詞」の形である

 

・I got Tom to fix my computer.

(私はトムにコンピューターを直してもらった)

 

 

⑤「have」と「get」の文はほぼ同意である。

 

 

ざっとこんなところでしょうか。

 

今年4月に高1になった子達は

 

恐らく夏頃にこの「使役動詞」について学習し、

 

高2以上の子については「確かそんなんあったな(´-ω-`)」

 

みたいな感じかと思います。

 

 

この「使役動詞」はテストや入試の大好物であり、

 

本当によく問題に登場する頻出単元の1つです。

 

 

私も学生の頃、この使役動詞について学習し、

 

「ふ~ん(@_@)」とその形と訳をそのまま暗記しました。

 

以前、「暗記の重要性」という記事にも書いた通り、

 

そのままカタチを暗記することも最初は必要ですが、

 

せっかくなので現在、英語講師の私が

どのようにこの「使役動詞」を捉えているかを

紹介していきたいと思います。

 

 

まず、「使役動詞」を効率よく学習するにあたって、

 

1つポイントがあります。

 

 

それは、

 

学習の順序。

 

 

 

大抵の場合、

 

まず「make,have,let」の3つを使役動詞として学習し、

 

その後、

 

「『get』も同じような使い方をするんだよ。

 

ただし、『get』の場合は

 

『原形不定詞じゃなくto不定詞』になるから気を付けようね」

 

と学習します。

 

 

これね、

 

ハッキリ言って逆から学習した方が分かりやすいです。

 

つまり、「使役動詞make,have,let」の前に

「get」の方から学習していく、ということです。

 

 

例えば皆さんは中学生の時に

こんな形の文を学習したと思います。

 

「tell 人 to do」:「人にdoするように言う」

 

「ask 人 to do」:「人にdoするよう頼む」

 

「want 人 to do」:「人にdoして欲しい。」

 

中3で学習する用法です。

 

 

まずこれを分解してみます。

 

「tell」、「ask」、「want」ともに他動詞として使っているため、

 

まずその動詞のエネルギーが「人」にぶつかっていきます。

 

「tell➡人」 「人に伝えた」んです。

 

「ask➡人」 「人に頼んだ」んです。

 

「want➡人」 「人に欲している」んです。

 

 

そして、「to」は以前紹介した通り、

「到達までの方向」、つまり

「➡」を表す言葉でしたね。

 

これをつなげます。

 

動詞のエネルギーがまず「人」に伝わり、

そしてその人を「to以下の動作に押し出している」ようなイメージです。

 

「tell➡人➡do」:「人にdoするよう伝えた」

→「人にdoするよう言った」

 

「ask➡人➡do」:「人にdoするよう頼んだ」

 

「want➡人➡do」:「人にdoするのを欲している」

→「人にdoして欲しい」

 

 

 

このような形をとる動詞は上記3つ以外にもたくさんあります。

 

「order 人 to do」:「人にdoするよう命令する」

 

「force 人 to do」:「人にdoするよう強制する」

 

「advice 人 to do」:「人にdoするよう助言する」など。

 

どれも「人」が「to do」の方向へ押し出されている

ような感覚が分かりますか?

 

 

これを理解した上で「get」に話を移します。

 

 

「get」も上記のようなカタチの文を作れるんです。

 

「get 人 to do」:「人にdoしてもらう」

 

 

ただ、この文を分解する前に、

 

まずは「get」のコアイメージを理解しなければいけません。

 

 

「get」は様々な用法を持つ言葉ですが、

 

そのコアイメージの1つに

 

「過程を経て、目標を達する」というものがあります。

 

 

例えば、

 

「How can I get to Nagano Station ?」

(長野駅へはどうやって行けますか?)

 

道に迷った外国人から質問をされるかもしれません。

 

この発言者は「長野駅までの到達の過程」を聞いているわけです。

 

 

この「get」の「過程を経て、目標に到達する」というコアイメージから

 

「~を手に入れる」、「~到着する(辿り着く)」、

 

また「過程」に焦点が当っているため、

「結果への過程」、つまり「変化」も表します。

 

「Tom got angry.」:「トムは怒った」

 

 

これをもとに「get 人 to do」の形をもう一度見てみましょう。

 

例えば、

 

「I got Tom to fix my computer.」

(私はトムにコンピューターを直してもらった)

 

「get Tom」でまず「get」の力が「Tom」にぶつかります。

 

この時、「get」は「過程・プロセス」に焦点が当たっている言葉なので、

 

トムに「頼むよ~(;´∀`)」とか、

 

「何かしらの働きかけ」をしているわけです。

 

そしてその「働きかけ(過程)」を受けたトムが、

「to do」の方向へ押し出されている、というイメージです。

 

つまり、「私はトムにコンピューターを直してもらった」

 

という日本語訳だけ見ると、

 

「トムのご厚意で直してもらった」のように見えますが、

 

実際にはトムは他のことで忙しかったり、

あんまり乗り気じゃなかった、かもしれないんです。

 

そんなトムに「働きかける」という「過程」の末、

「直してもらった」というのが実際の意味になります。

 

 

さあ、ここから「使役動詞」の「make,have,let」を見ていきましょう。

 

 

まず、この「get」を使った文は

「have」を使った文への書き換え問題がよく出されます。

 

「I got Tom to fix my computer.」

  ↓

「I had Tom fix my computer.」

(私はトムにコンピューターを直してもらった)

 

みたいな。

 

けどね。

 

状況は全然違います。

 

 

「have」は以前紹介した通り、

 

「自分のテリトリー内での物事の状態を表す」

 

という静的なコアイメージを持った言葉です。

 

 

要するに、

 

上の「I had Tom fix my computer.」は

 

「私のテリトリー内でトムがコンピューターを直すという出来事が起こった」

 

ということであるため、

 

ここには先程の「頼むよ~(*´ω`)」みたいな

動的な「働きかけ」はありません。

 

この文こそ、

 

「トムのご厚意により直してもらった」みたいなイメージです。

 

 

分かります?

 

だから「have」の文には「to」がいらないんですよ。

 

 

なんの働きかけもすることなく、

 

「トムにコンピューターを直してもらった」

 

わけですから、

 

トムを「to do」の方向へ押し出す必要がないんです。

 

 

こうしてみると、

 

「I got Tom to fix my computer.」を

 

「I had Tom fix my computer.」に書き換えさせる問題が、

 

いかに「カタチだけの文法知識」を問うているのか

が分かりますよね(゚Д゚;)けしからん

 

 

次に「make」。

 

「make」のコアイメージは

「自分の思う通りにカタチ作る」です。

 

そう、この「make」はこの言葉自体に

 

「自分の思い通りに」という

強い力を持っている言葉なんです。

 

だから、「使役動詞」として使った時も、

「to」で相手を押し出す方向を示す必要がないんですよ。

 

「I made Tom fix my computer.」

(私は(無理やり)トムにコンピューターを直させた)

 

「make」の力が「Tom」にぶつかって、

そのままの勢いで「fix my computer」に

押し出されているのを感じて下さい。

 

 

次に「let」

 

「let」のコアイメージは「自由・放置」です。

 

ほら。

 

もうこのコアイメージの時点で、

相手を押し出すための「to」とは合わないのが分かりますよね?

 

「I let Tom use my computer.」

(私はトムに私のコンピューターを使わせてあげた)

 

 

ね。

 

「let」はトムに何か働きかけることも、

何かに押し出すこともしないんです。

 

だから「to」はいらない。

 

 

さあ、要点だけもう一度整理しましょう。

 

 

まず「get」は「過程」に焦点が当たっている言葉なので、

 

「get 人 to do」のように、

 

「人に何かを働きかけるという過程を経て、その人をto doの方へ押し出す」

 

というカタチに自然となるんです。

 

 

「have 人 do」は「自分のテリトリー内での出来事の状態」

 

しか表さないため、人を押し出すための「to」は要りません。

 

 

「make 人 do」の「make」は「思い通り」という

 

すでに「強いプレッシャーを持った言葉」であるため、

 

これも人を押し出すための「to」は要りません。

 

 

「let 人 do」では、

 

その人は「放置」されているんです(*´ω`)なんでもOK

 

だからその人を押し出すための「to」も当然要らない。

 

 

このように、

 

言葉の「コアイメージ」とともに

 

英文を見てみると、

 

その英文が持つ本来の意味や「to」の役割、

 

そして言葉が置かれている語順が

 

とても生き生きとしてきませんか?

 

 

何度も言いますが、

 

丸暗記を全否定するつもりはありません。

 

しかし、

 

学校の先生、英語講師一人一人が

 

このようにじっくりと指導してあげれば

 

そもそも暗記の必要性はなくなり、

 

英語も楽しく学べると思うんですよね。

 

そのために、

 

私ももっともっと知識を深め、

 

そして伝える技術を向上させなければいけません。

 

 

あ~、授業がしたい( ;∀;)

 

今日はこの辺で。

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