こんにちは。

 

今回は以前紹介した「前置詞シリーズ」に続き、

 

これまた日本人には理解の難しい「冠詞」について書こうと思います。

 

「冠詞」は「a/an」そして「the」がありますが、

 

今回は前者「a/an」について。

 

典型的な説明としては

 

「英語では数えられる名詞が1つある時、その名詞の前にa/anをつける」

 

と学習しますよね。

 

この説明も間違ってはいないんですが、間違いです(゚Д゚;)どっちだよ!?

 

これだけだと本当の意味で「a/an」を理解することは出来ません。

 

 

例えば、

 

There were few people at the party yesterday.

(昨日パーティーにはほとんど人がいなかった)

 

このように、「few」は可算名詞(数えらる名詞)にくっついて

「ほとんど~ない」という風に訳されます。

 

しかし、

 

There were a few people at the party yesterday.

(昨日パーティには少し人がいた)

 

「a few」となると、「ほんの少し~ある」と訳されます。

 

なぜ「a」が付くか付かないかだけで

「~ない(否定的)」や「~ある(肯定的)」な意味になるのか、

 

また「a few people(少しの人)」と表すとき、

人は「1人」ではありませんよね?

 

 

このように、一番最初の「数えられる名詞が1つの時にa/anが付く」という説明は

まだ抽象概念を理解しずらい小学生・中学生にとっては端的で分かりやすいものですが、

それだけではどう考えても納得いかない表現がたくさんあるんです。

 

 

では冠詞「a/an」の正体とは何か?

 

コアイメージは「輪郭を作る」です。

 

 

みなさん、突然ですが「ボール」を思い浮かべて下さい。

 

 

・・・。

 

思い浮かべましたか?

 

 

恐らくサッカーボールやバスケットボール、テニスボールなど、

様々なボールを思い浮かべたかもしれませんが、

 

いきなり「ボールを思い浮かべろ(゚Д゚)ノ」と言われても困りますよね?

 

でもとりあえず「なんか丸いもの」は思い浮かべられますよね?

 

その「なんか丸いもの」という感覚が「輪郭」です。

 

何用のボールかは特定されていません。

 

けど、とりあえず丸い形の「輪郭」は分かる。

 

これが、「a/an」という感覚です。

 

 

もう少し具体例を出しましょう。

 

ここからは少し私と会話しましょ(*´ω`)きゃっ

 

 

Go:I have a backpack.

(私はリュックを持っている)

 

はい、皆さん、私がどんなリュックを持っているか分かりますか?

 

街中で私と遭遇したことのある子は分かるかもしれませんが、

普通分かりませんよね?(゚Д゚;)分かったらコワイ

 

でもとりあえず私が「何かしらのリュック」を持っていることは分かりましたよね。

 

まだ皆さんの頭の中では

私のリュックは具体的イメージのない、

ただの「輪郭(a backpack)」です。

 

Go:The color is black.

(その色は黒だよ)

 

はい、皆さんの頭の中のぼんやりしたリュックの「輪郭」を具体的にしていきます。

 

既に皆さんの頭の中には私のバッグの「輪郭」が存在しているので、

その「話題に出ているバッグ」について続けて語るときは「The」を付けます。

 

教科書では「2回目に出てきた名詞には『the』をつける」とよくありますよね。

 

正確には「特定出来るもの」に「the」を付けます。

 

私の2回目の発言の時点でのリュックはもう「不特定のリュック」ではなく、

「今私が話題に出している、私が持っている特定のリュック」です。

 

 

Go:The brand is THE NOTH FACE.

(そのブランドはノースフェイスだよ)

 

ここまでくれば恐らく私のバッグがどんなものか分かったと思います。

 

 

ということで、最初に私がいきなり「I have a backpack.」と言っても、

皆さんの頭の中でいきなり具体的なイメージを

浮かべることは出来ませんでしたよね。

 

あくまで「何かしらのリュック」という「輪郭」しか分からなかったはずです。

 

「a/an」は「1つ」を表すというよりも、

「輪郭」を作るという働きをするんですね。

 

 

ちなみに「a」という言葉は昔は「one」だったんです。

 

「one」が「an」に変化し、

さらに子音の前では「a」になった、という経緯があります。

 

たぶん皆さんは「a」が先にあってその後に「an」が生まれた、

 

と思っていませんでしたか?

 

実は「one」→「an」→「a」という順で変化していったんですね。

 

なので、例えば「One day(ある日)・・・・」という表現がありますよね。

 

これも「one」には「1つ」という意味と、

不特定の「輪郭」だけを作る働きがあるからなんですね。

 

 

この働きをちゃんと「a」も受け継いでいます。

 

例えば、

 

A Smith came to see you an hour ago.

(スミスさんとかいう人が1時間前にあなたに会いに来たよ)

 

普通人の名前を表す「固有名詞」には冠詞は付きませんよね?

 

しかしその説明も日本の教科書が分かりやすくしようと無理やり作った説明。

 

「a」はあくまで「輪郭」なんです。

 

この発言者はSmithさんのことをどんな人か知らないんです。

 

具体的な情報が何もなく、

とりあえず「よく分からんがSmithと名乗る男」、

その輪郭しか分かんないわけです。

 

だから、「A Smith」は「(具体的にわ分からんけど)スミスとかいう人」

 

となるわけです。

 

 

ちなみに今の例文からもう一つ。

 

「1時間」を表すとき、「an hour」なのか「one hour」なのか、

どっちが正しいのか?

 

どっちも正しいです。

 

文脈によって使い分けるんですね。

 

何度も言いますが、「a/an」はただの輪郭です。

 

要するにここにはあまり焦点は当たっていません。

 

しかし、例えば、

 

A:Your English is pretty good!

 (あなたの英語とても上手ね!)

  How long have you studied English?

 (どれくらい英語を勉強してるの?)

 

B:For one year!

 (1年ですよ!)

 

このように、

 

「1年」ということを強調したければ

「a year」でなく「one year」を使うべきですね。

 

 

さらにこの例文からもう一つ。

 

皆さん、「時間」て「数えられない名詞」ですよね?

 

でも「an hour」とか「a year」って言うじゃないですか?

 

これも、時間を「輪郭」として捉えているからです。

 

要するに、「1時間」とか「1年間」をボヤっとひとくくり、

ひとつのまとまりとして捉えているんです。

 

ね。

 

ここまででも

 

「数えられる名詞にはa/anを付ける」

 

という説明だけでは矛盾する表現だらけですよね?

 

He is an Edison in Japan.

(彼は日本のエジソンのような人だ)

 

ほら。

 

これも上の説明だと矛盾だらけですね。

 

でも、「彼」に「エジソンの輪郭」を被せてイメージしてるんですよ。

 

「エジソンみたいな奴だな」って。

 

 

では最後に

 

このブログの一番最初に書いた「few」「a few」の違いについて。

 

皆さん、

 

目の前にマグロのお寿司が5貫あるのを想像して下さい。

 

それについてどう感じましたか?

 

「5貫しかない」と感じたのか、「5貫もある」と感じたのか。

 

5貫は5貫でも状況によって感じ方は様々だと思います。

 

 

例えば、1か月後の健康診断に備えて炭水化物抜きダイエットを1か月間続け、

その診断がやっと終わり、自分へのご褒美に寿司屋に行き、

大好物のマグロを10貫注文したら、

 

「すいません、マグロあと5貫で終わりなんですよ」

 

 

5貫しかね~のかよ(゚д゚)!?寿司屋名乗るんじゃねえ

 

 

ってなりますよね。

 

 

でも、寿司を腹がはち切れるくらい食べた後に、

気前のいい大将から

 

「ほい!これ特別サービスだよ」

 

とさらに追加の5貫のマグロが目の前に来たら、

 

 

5貫もあるんかよ…(゚д゚)サービスの域越えてるぞ

 

 

と苦笑いしますよね。

 

 

このように、同じマグロ5貫について、

 

「5貫しかない」と感じるのか、

 

「5貫もある」と感じるのかは、

 

状況によって様々です。

 

 

これを元に「few」と「a few」について考えていきます。

 

「few」はもともと「数が少ないこと」を表すための言葉です。

 

「数がすくない」→「~ない」というマイナスイメージの言葉です。

 

よって、

 

There were few people at the party yesterday.

 

は「ほとんど人がいなかった」とマイナス、否定的に解釈されます。

 

 

しかし、これに「a」が付くと解釈が変わります。

 

「a」は「輪郭を作る」という働きをする言葉でした。

 

それはつまり、

 

頭の中にぼんやりした何かしらの「存在」を浮かび上がらせる

 

ということです。

 

よって、「a」が付くことによって、

「~ない」から「~ある」というプラスの解釈になるのです。

 

There were a few people at the party yesterday.

 

「少し人がいた」とプラス、肯定的に解釈されます。

 

 

ね。

 

実際にこのパーティーに何人いたのかは分かりませんよ。

 

しかし、5,6人いたとして、

 

それを「ほとんどいなかった」と「ない」、否定的にとらえるなら「few」

 

「ほんの少しいた」と「ある」、肯定的に捉えるなら「a few」を使うんです。

 

 

これと同様に、「数えられない名詞」に使う「little」も

 

「little water」だったら「ほとんど水がない」ことを、

 

「a little water」だったら「ほんの少し水がある」ことを表します。

 

しつこいようですが、「水」も数えられないのに「a」が付きますよね。

 

「a/an」は「1つ」ではないんです。

 

 

頭の中に「輪郭を浮かび上がらせる」

 

これが「a/an」のコアイメージなんですね。

 

 

はあ・・・、

ここに書いたような説明を中学生のレッスン中に

短時間でバシッと決められればいいんですが、

 

時間に追われ、テスト対策に追われ・・・、

 

私もまだまだです・・・。

 

 

今日はこの辺で。